コラム

COLUMN - プロのインストラクターによる、ランニングに関するコラムを毎月ご紹介。

【2013/12/02】

ランニングと健康 vol.3
「〜膝の怪我を予防し、快適に走るための股関節エクササイズ〜」

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こんにちは。関西で活動しておりますトレーナーの岡本雄作です。
ランニングについて第三回目の内容は、『膝の怪我を予防し、快適に走るための股関節エクササイズ』です。

競技力(パフォーマンス)の向上を目的としたコンディショニング要素のひとつとして、身体的因子というものがあります。
これは、筋力・柔軟性・関節不安定性・身体組成・神経系・代謝系・免疫学的という形で分類されます。
その中でも、筋力はパフォーマンスを向上させるうえで非常に重要な要素であり、
ランナーにとっても筋力は必須な要素となってきます。

体幹を安定させるには主に腹筋群、背筋群の筋力が必要となってきますが、
その他にも股関節や肩甲帯もランニングにおいても重要な要素になってきます。
またこれらを強化するトレーニングを「スタビリティトレーニング」と呼び、「安定性」を示すことになり、
さまざまな動きの中では、静的な安定性もあれば動的な安定性もあります。

例えばタックルを受けても倒れない、
体操やフィギュアスケートなどではジャンプや回転の際の動きの軸がぶれないための
安定性強化は重要な要素であるのは先ほどと同様です。
これらの能力は、コーディネーション能力のひとつでもあるバランス能力の改善としても位置付けられます。
スタビリティトレーニングにおいて、骨盤の可動性や骨盤に付着する筋の柔軟性に加え、骨盤を上から支える腹筋群、
下から支える股関節周囲筋群の強化は不可欠になります。
またさまざまな動作においては、体幹部を安定させた上で四肢を動かす能力、
またそれらを連動させて働かせる能力が重要となります。
それらが改善されることによりランニングにおいては安定した走りが可能となります。

体幹の安定と理想的なランニングフォームの関係性

そこで質問です。
理想的なランニングフォームを教えていただいても、その動作自体ができないことはありませんか???

例えばランニング指導者が言う、
「もっと膝が上がれば良いのだけど」
「もっと骨盤が立てば良いのだけど」・・・

なぜでしょう???
なぜ出来ないのでしょう???

膝を上げたいけど上がらない。
骨盤を立てたいが立たない。

・・・それは、膝が上がらなかったり、骨盤が立たなかったりする原因が潜んでいるからなのです。

「なぜ?」を解決しないことには、理想通りのフォームにもなりません。

そこで、解説です。

ヒトのカラダの構造はある程度決まっています。
例えば、膝を持ち上げるための筋肉は腸腰筋という筋肉が主に働きますが、
補助的に大腿筋膜腸筋という筋肉も働きます。
ところが、なんらかの原因で大腿筋膜腸筋が主に働いてしまうことにより、
股関節は不安定になり関節がスムーズに動かなくなります。
それを、気づかずに日常を過ごすことで本来働くべき腸腰筋がサボってしまい大腿筋膜腸筋が優位になります。
そうなると、関節も違った動きに対応しきれずに結果的に痛みを発生させたり、思った通りに動かなかったりしてしまいます。

こういった知らぬ間に起こる自身の身体のエラーパターンを修正するためには、
優位な筋肉を抑制し、主の筋肉をしっかり活動させるようなトレーニングが必要になってきます。

それを考慮して股関節をみていくと、
柔軟性と筋力を両方持ち合わせないといけない関節ということは決まっています。
ですので、柔軟性を高めることも重要ですし安定性のための筋力も合わせて強化する必要があります。

そこで、今回は柔軟性を高める自身でできるマッサージと筋力強化方法をお伝えします。

【お尻の硬さをとるためのマッサージ 60秒】

テニスボールの上に乗り、前後・左右にお尻を動かしながら、硬さのある部分を探してください。

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【硬くなりやすいお尻の横のマッサージ 60秒】

上テニスボールの上に乗り、下・左右に少しだけ動きながらほぐします。

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【もも裏とお尻の筋肉を分けるマッサージ 60秒】

テニスボールの上に乗り、ももの裏を伸ばしながらほぐします。

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【股関節ストレッチ 40秒】

テニスボールでお尻、ももの裏をほぐした後にお尻のストレッチをします。
この際、腰が丸くならずに腰と床の間は手のひら1枚分は空けときます。
反対側の足は、しっかり床に押し込んでおきます。
そうすることで、右のお尻と、左の股関節の前が伸びます。

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【Heel to Butt 5秒キープ】

膝を曲げている方のもも前と反対側のもも裏を同時に伸ばします。
動作としては、背骨をまっすぐのまま身体をまっすぐ倒します。

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【プローン スパイダー 10回】

うつ伏せの状態から、片膝を外に開きながら引き上げます。
この際、お尻が浮いたり、背骨が曲がったりしないようにします。
内ももと膝を持ち上げる筋肉の活性化になります。

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【ウォール ニーレイズ 10回】

壁に向かって立ちます。軸足でしっかり床を蹴りながら膝を持ち上げます。
この際、腰が丸くならないように、しっかり背筋を伸ばしたままキープします。
上げた状態で2秒キープし片足ずつ行います。

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【スプリットスクワット 10回】

こぶし1つ分足幅をとり、両足を前後に開き立ちます。
前の足で常に動作を行い、後ろの足は支えとして使う程度にしましょう。
ゆっくり上体を倒しながらしゃがんでいき、後の膝が床に着く手前で止めて上昇します。
膝を伸ばす意識は捨て、床を下に押す意識で行います。

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【エアプレーン 10回】

両手を横に広げ立ちます。
片足を軸に、もう片方を後ろに引き上げます。
軸足の股関節を中心に頭から後ろのかかとまでが一直線になるようにします。
軸足の膝はやや曲げますが、腰が丸くならないようにしてください。

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【著者プロフィール】
岡本 雄作(オカモト ユウサク)
整形外科にて1ヶ月に約800名の患者様のトレーニングに携わり、安全で効果的なエクササイズの提供とフィットネスクラブにて約70本/月のセッションを実施。
個人指導は合わせて120本/月 実施。フィットネスクラブのクライアントには、ダンス競技者、競技エアロビクス選手、何歳からでも飛距離が伸びるゴルフ愛好家、痛み改善希望者、ダイエット希望者など。
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