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COLUMN - プロのインストラクターによる、ランニングに関するコラムを毎月ご紹介。

【2013/10/07】

ランニングと健康 vol.1 「〜ケガや痛みへの対処〜」

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こんにちは。関西で活動しておりますトレーナーの岡本雄作です。
ランニングについて第一回目の内容は、『ケガや痛みへの対処』です。

昨今のランニングブームで朝でも夜でもランニングやウォーキングを行っている方々を多く見るようになってきました。

ランニングしたりウォーキングをすることでダイエットをしたり、
運動不足の解消やストレスの解消など、目的は様々でしょう。
その中でも共通して言えるのは、走り終わった後は清々しい気持ちになり、
また次も走ろうという気持ちになる事だと思います。

しかし、これを苛むのが怪我による痛みです。痛みがあれば思うように走れませんし、
走れないことへのストレスが生まれます。
正しいフォームを学ぶことなく、簡単にはじめられるのがメリットですが、
それゆえ怪我も多いのが現状です。
10年後、楽しいランニングのせいで足を引きずるようなことがあってはなりません。
痛いなと感じる前の違和感の時点で対処すること、そして正しいフォームを習得することをお勧めします。

そこで、おもしろい研究があります。

ランニングは膝への負担が大きい

まず、2008年に専門誌にて、ランナー7人の膝のMRI撮影したデータが紹介されました。
MRIはレントゲンに比べ多くのことがわかります。

調査結果によると、ランニングを続けていた6人は、新たな膝関節の損傷は見られませんでした。
しかし、走ることをやめてしまった1人だけは、膝関節がひどく悪化していたのです。

また、別の研究で、ランナー45人と非ランナー53人に定期的なレントゲン検査を行っています。
最新の結果は、初回検査から14年が経過した段階で、
膝の関節炎の発症率はランナーが20%、非ランナーは32%でした。

この2つの研究により、ランニングは膝を悪化させるだけでなく、
むしろ損傷を予防するものであるという仮説に信憑性が出てきましたが、
スタンフォード大学のエリザ・チャクラバルティ博士は
「データが限られているので現時点での結論を出せません。
“膝の保護”だけのためにランニングを強くすすめることはできません」と述べています。

それでも、この仮説には説得力があります。米国のスポーツ医学会は、体重が450g増加すると、
膝にかかる負荷が1800g増えると報告しています。
毎年450gずつ増えると、10年後には変形性膝関節症の発症率は50%高くなることになります。

こうしたことからも、減量効果のあるランニングが膝を保護するという説は有力だと思われます。
このようにランニングに対して肯定的な根拠が得られましたが、100%ではありません。
もしも、怪我をし痛みが出たときのRICEという方法をご紹介します。

【ケガや痛みへの対処法RISE】

  • R(rest 休養)
     痛いなと感じた時や違和感があるときは無理をせず休養をとりましょう。
     これを軽視していると1週間で治る痛みが1か月続き、
     日常生活に影響をきたしてしまえば当然ランニングのperformanceも低下してしまいます。
     こういうときこそ、ランニングに生かせて患部に支障のないトレーニングを行いましょう。
  • I(ice 冷却)
     怪我をしてすぐの急性炎症時は24~48時間は繰り返しアイシングを行います。
     1回の冷却時間は15~20分で感覚が戻ってきたらまた行っていくというのが最も安全で効率的です。
     アイシングの目的としては、炎症を抑えることです。
     もし、アイシングをしていても痛みが減らないようでしたら
     骨の異常が起きているかもしれませんので直ちに病院へ行ってください。
  • C(compression 圧迫)
     痛いところを圧迫することにより鎮静効果があります。
     また炎症性浮腫を取り除く効果もありますので、受傷後はアイシングとペアで行ってください。
  • E(elevation 拳上)
     痛みのある箇所は心臓より高く上げてください。
     こうすることにより血液の心臓への戻りをよくして患部に血液を行きづらくします。
     その結果、患部の腫脹を抑える効果があります。

上記は、痛み出た時の対処方法と記載しましたが、
痛みがなくても日頃のケアとしてアイシングを実施していただくことで、
10年、20年と楽しんでランニングができる状態でいれるかもしれません。

著者イメージ
【著者プロフィール】
岡本 雄作(オカモト ユウサク)
整形外科にて1ヶ月に約800名の患者様のトレーニングに携わり、安全で効果的なエクササイズの提供とフィットネスクラブにて約70本/月のセッションを実施。 個人指導は合わせて120本/月 実施。フィットネスクラブのクライアントには、ダンス競技者、競技エアロビクス選手、何歳からでも飛距離が伸びるゴルフ愛好家、痛み改善希望者、ダイエット希望者など。
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